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ちょ…ちょ…!!!!
落ち着いてきいてくれ、いや、落ち着くべきは俺か、そうか、そうだな…
今日バイトとバイトの間の時間が空いたものだから、私は立ち読みをしようと本屋へ寄ったんだ。
もりみとみひこの本が結構文庫化していて、しかしハードカヴァーでやはり本は読みたいと考えた私は、ハードカヴァーが積んである棚へ向かった。するとそこの、新刊の片隅に、
こ れ が あ っ た 。
私は驚いた…それはもう驚いた。
私の神様、萩/尾モ/ー様の『トー/マの心/臓』を森/博/嗣が小説化していたとはな…しらんかったぜよ…←動揺のあまり言葉遣いが
私は普段小説化だとか漫画化だとかいうのがあまり好きではない。なぜならその作品作品に適した手法で生み出されたものを他の形に変えてもその真実の美しさだとか素晴らしさは現せないと思うからですよ。だから正直映画化とかドラマ化も好きではない。
しかし映画化とドラマ化と漫画化に対する好きではない、と文章化に対する好きではない、は異なるわけです。
前者は視覚化するわけだからある程度簡単なんですよね、りんごを知らない人に言葉だけで説明するのは難しいけれど絵を描いたり写真を見せれば簡単なのと同じだと思っている。それと同時に『美』とかそういった感覚を伝えたいときに、言葉を連ねることでそれを伝えようとすることの不可能なまでの難解さと、実際に美しい(と見せる本人が感じる)画像を見せるお手軽さと紙一重の危うさというものも感じている。
文章から受けるイメージは万人に共通ではないから、それを解釈して画像化するところには必ず誤差が生じる。大抵シチミがそう言ったものを見た時にその誤差を大きく感じてしまうから、それが苦手なんだと思います。
その人が美しいと素晴らしいと思って映像化した部分が自分の感じたそれと違ったときに落胆してしまうから。
逆に文章化というのは難しいから好きではないのだと思う。成功することが難しいから、成功していると感じるものが少ないから好ましく思わないというか、その無謀な挑戦にすごいと思いながらも無駄なことをするなあと思ってしまうからだと思う…。
だってもう画像という分かりやすい手法で完全にひとつの作品にされてしまっているものをどうしてわざわざ言葉なんていう伝わりにくい媒体で再現しようとするのかしらと思ってしまうのですよね。これ文書いてる人間の言うことじゃねえな!/(^0^)\
特に漫画なんてのは究極のツールですよねと思います。文字と画像と音と動きと全部がそこに入ってる。あらゆる平面上の表現がそこにあるのではないかと思うのです。だからずるい部分も妥協やその手法に対する甘えもあるんだと思うんだけれども…。
だって小説で、なにか誰も見たことがないと文章の中でされている実在するのが難しいような構造の建築物を説明するときに、そこに詳しい挿絵通り越した説明図を書いたり、実在の建物の名前を挙げるのってずるいじゃないですか。それって映画やらなんやらでものすごい美人と美しい風景とを使って、それで美を表現したつもりになるくらいずるくてチープだと思うのですよね。言い過ぎですねすみません。
でも漫画ってそれで許されると思うのです。
その漫画では文章も使える、絵も、効果音も、動きも、ぜんぶ。
それで萩/尾モ/ー様はほ漫画表現に関してはほんと名手だと思うんです、そんな人間のかいた漫画を文章化なんて…!
と普段ならおののきこれだからリメイクブームは!なんつう怖いもの知らずな!なんていって歯軋りするところですが、森/博/嗣だもんな…パソコンが一発でもりひろしをバッチリ変換するあたり推して察してください(^ρ^)
週末にみんなが来るのでお金を節約しなきゃと立ち読みで済ませるつもりがレジへ走っていた自分がいました。
今読み終わりました。
うん、私、これ、ありというか。これ、うん、まあこんだけ饒舌になってる時点でお察しかもしれませんが、うん、森/博/嗣の本気を見た…とかまたこんなふざけた書き方するとアレですけど、森/博/嗣との出会いは『すべ/てがF/にな/る』でこの人の文章は映像が浮かぶなあというか、空気まで書ききっちゃうくせに曖昧な印象を残すすごい人だなあと思い、そして『女王/の百/年密/室』でモー様臭と言うかあの少し詩的な文章というか、書かずに感じさせるひとだなと。書いてるのにそう感じないというか1の言葉で50を意図的に明快に伝えてくれる人だなと。そう、どことなく漫画っぽい部分があるようにも思うんですよね、モー様の長年のファンだしな。
すごくロジカルなのにそのくせ衝動的というかコンクリート研究してるのにガラスの立体パズルみたいなね…でもそのガラスの内側は光の屈折で見えないのよ…。
なに言ってるのかわからなくなってきました。
うん、原作好きな方でもこれは大丈夫。というか読んでいい、というか読むといいと思います。
すごいよ!トーマの印象的な台詞や文章をほとんど使わずにそれでもあの少年たちの世界があるよ!熱林さんのレビューでそれが残念、って書いてる方もいたけど、あんまり原作の台詞や表現ばっかり使っても小説化の意味がないと思うのですけれど…。
しかし男性が読むトーマってどうなんだろうと思ったんだけど森/博/嗣自体女性的な面が強い人だから以外とすんなり、というかトーマをもう一度違う人間の視点から読んでるのにそれが嫌ではない、って滅多ない経験じゃないかしらと思ったシチミは初版限定応募者全員サービスのモー様の葉書セット募集用紙を明日ポストに投函するのでした。チャンチャン。
オチもついたところで追記でアンケートのお返事です!ありがとうございます!\(^0^)/